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日本の村と宮座

日本の村と宮座  高志書院選書5



薗部寿樹著  2,500円(税別)
四六判・上製・180頁 ISBN978-4-86215-071-4


宮座と聞くと、なにやら特殊な神事だけを執り行う集団だと思われがちだが、けっしてそうではない。村と宮座は、日本の社会や歴史を支えた基礎的な社会・身分集団なのだ。本書では、古代末〜近世にいたる村と宮座の歴史的な変遷を丁寧にたどり、地域性にまで目配りすることで、日本的とさえ言われた村社会の内実をえぐりだす。


主な目次


序 章 研究史と問題の所在
第1章 惣荘・惣郷と宮座―平安末〜鎌倉期―
  古代の村落祭祀と惣荘(惣郷)宮座―/臈次成功身分と臈次成功制宮座/古老・住人身分の身分標識・身分差別/古老・住人身分の集団と村落財政
第2章 村と宮座―南北朝〜戦国期―
  惣荘(惣郷)から村へ/村の宮座と村落財政/乙名・村人身分/年寄衆・座衆身分/畿内近国、十三世紀半ば以降の惣荘(惣郷)宮座/臈次成功制宮座の分布領域
第3章 名主と宮座―南北朝〜戦国期―
  名主座の成立/名主頭役身分/名主座と在地剰余/名主座と村/名主座の分布領域/名主座リング/名集落
第4章 家格制と宮座―江戸期―
  臈次成功制宮座の家格制宮座への変質/名主座の家格制宮座への変質/家格制宮座の身分差別/家格制宮座の形骸化と村組頭役宮座
第5章 村落神話と草分伝承
  猫の島蛇神の村落神話/百襲姫命の村落神話/伽大夫仙人の村落神話/栩原若王子の村落神話/村落神話と宮座祭祀/草分伝承
終 章 今後の課題


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