対馬と倭寇 ―境界に生きる中世びと―
関 周一著 2,500円(税別) 四六判・上製カバー180頁 ISBN978-4-86215-114-8 広くアジア海域に開かれた中世の対馬島には、朝鮮半島や九州・琉球・中国大陸を行動範囲として、漁業や交易を行うかたわら、海賊(倭寇)になる者が多数いた。本書は、国家や民族の枠をこえて活動する対馬島民の多様な姿を境界人=倭寇としてとらえ、宗氏による島民支配などをも活写しつつ、境界に生きた中世人の歴史を解明する。
広くアジア海域に開かれた中世の対馬島には、朝鮮半島や九州・琉球・中国大陸を行動範囲として、漁業や交易を行うかたわら、海賊(倭寇)になる者が多数いた。本書は、国家や民族の枠をこえて活動する対馬島民の多様な姿を境界人=倭寇としてとらえ、宗氏による島民支配などをも活写しつつ、境界に生きた中世人の歴史を解明する。
主な目次
はじめに 第1章 古代・中世の対馬 古代の対馬/中世の対馬/宗氏の対馬島内支配 第2章 倭寇と偽使 倭 寇/宗氏と高麗・朝鮮王朝の交渉/偽 使 第3章 モノが語る倭寇の活動 はじめに/伝世品からみた朝鮮との交流/朝鮮鐘/考古資料からみた対馬の交流/ 物流の諸ルート/興利倭船と中国物資/朝鮮米の輸入/おわりに 第4章 対馬島に生きる中世人―島の生業と年貢・公事― はじめに/鎌倉末~南北朝前期の課役と生業/南北朝時代前期~戦国時代初期の課役・ 生業と所領/島内各地の所領表記と公事/おわりに 第5章 三浦と対馬の倭人 はじめに/三浦の成立と恒居倭/三浦の景観/倭人の活動/朝鮮王朝・宗氏の対応/ おわりに おわりに 対馬島の帰属と宗氏
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