新刊のご案内 本の購入へ
相模の古代史

相模の古代史



鈴木靖民著  3,000円(税別)
A5判・256頁 ISBN978-4-86215-138-4


限られた文献史料と考古学の成果を対話させながら、これまでの相模古代史の見直しと古代地域社会の実像に迫る。郡家の政庁や正倉群、厨家などの構成を復元するだけでなく、その周辺の寺院跡、祭祀場跡、工房跡、水陸の交通路や施設とのつながりを追い、郡司などの存在や役割を有機的に押え、加えてその周囲の集落や自然利用なども分かるようなトータルな景観の理解を目指す本書は、古代の地域史研究を推進するための道標となる。


主な目次


序 ――『神奈川県史』から木簡研究へ ――

  Ⅰ 古代の木簡
1 古代相模の木簡とその意義 ―― 小田原市千代南原遺跡木簡の位置づけ ――
  補論 居村木簡と古代の放生会・饗宴 ―― 山下信一郎・笹生衛各講演のコメント ――
2 下曽我遺跡と出土木簡
3 千代南原木簡と古代地域史 ―― 千代南原遺跡と出土木簡の意義 ――
4 奈良県石神遺跡出土の「諸岡五十戸」木簡

  Ⅱ 郡家・寺院・祭祀
5 南武蔵と大和王権
6 相模国高座郡家の世界 ―― 郡家の成立と郡家域の景観 ――
7 古代相模の地方寺院と首長 ―― 茅ヶ崎市下寺尾廃寺をめぐって ――
8 木製祭祀具と古代の祭祀・郡家
    ―― 神奈川県寒川町小出川河川改修関連遺跡群出土の木製祭祀具 ――

  Ⅲ 地域史像と渡来文化
9 古代の相模国 ―― 郡家・国府をめぐる地域史像 ――
10 古代東国の渡来人と渡来文化 ―― 地域の交流と変革と ――
11 古代・中世の神奈川と朝鮮文化
12 地域史と地域博物館の役割 ―― 現状と課題、次のステージ ――


 前のページにもどる