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中世村落と地域社会 荘園制と在地の論理
荘園・村落史研究会編 8,500円(税別)
本書は、荘園領主(荘園制)・在地領主(領主制)・村落の三者を正しく論理の中に組み込んだ中世社会論の構築をめざして、村落と地域社会の動向を基軸とする視座から、中世社会の特質に迫ろうとした論文集である。第T部は、関西を中心とした研究会が6年の時をかけてまとめた史学史であり、これからの荘園・村落史研究の礎となる。
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第T部 中世村落史研究の歩みと課題 はじめに / 戦中以前の中世村落史研究 / 戦後の中世前期村落と荘園制論 / 村落と在地領主・武士団 / 室町期の荘園と地域社会 / 中世後期の「村」論 / 収録論文の位置と今後の課題 / 参考文献 第U部 荘園と地域社会 摂関期荘園の在地状況と気候変動……………………高木徳郎(早稲田大学教授) 中世初期の地域社会……………………………………前田 徹(兵庫県立歴史博物館学芸員) 中世の地方寺院と地域…………………………………中村 直人(関西学院大学准教授) 中世における堤防と河川敷の景観……………………小橋 勇介(和歌山市立博物館学芸員) 第V部 地域の中の在地領主 荘園制成立期の社会編成と「地域」形成……………守田 逸人(香川大学教育学部准教授) 在地領主支配下における中世村落……………………廣田 浩治(泉佐野市教育委員会) 中世後期における村落構造の変質……………………川端 泰幸(大谷大学講師) 第W部 村落の構造と多様性 中世前期村落の共同体的契機について………………前原 茂雄(真庭市立蒜山郷土博物館長) 中世「村」表記の性格と多様性………………………坂本 亮太(和歌山県立博物館学芸員) 惣有田考−紀伊国相賀荘柏原村を事例として−……小倉 英樹 惣村の社会と荘園村落…………………………………若林 陵一(東北学院大学東北文化研究所客員) | ||