新刊のご案内 本の購入へ
アテルイと東北古代史

アテルイと東北古代史



熊谷公男編  3,000円(税別)
A5判・264頁 ISBN978-4-86215-161-2


アテルイ(阿弖流為)は、律令国家の東北侵攻に真っ向から闘い挑んだ古代蝦夷の族長で、小説・映画・シネマ歌舞伎の主役にもなるのだが、その歴史像は謎に包まれている。本書では古代東北史を牽引する文献・考古の第一人者がアテルイの歴史像をめぐって激論をかわし、彼の生き様と時代の真相をあますところなく解き明かす。


主な目次


序論 アテルイと東北古代史…………………………………熊谷公男(東北学院大学教授)
  第T部 座談会 アテルイの歴史像
熊谷公男・伊藤博幸(元岩手大学特任教授)・八木光則(蝦夷研究会)・樋口知志(岩手大学教授)・鈴木拓也(近畿大学教授)
T アテルイの育った世界
(1)アテルイの生年と没年/(2)アテルイ一族を考える/(3)蝦夷社会とアテルイの本拠地/(4)末期古墳と蝦夷社会の構造
U アテルイの参戦と延暦八年の戦い
(1)東北三十八年戦争の始まり/(2)延暦八年の戦い/(3)蝦夷軍の内情/(4)戦いの真相をさぐる
V 延暦十三年・二十年の戦いとアテルイの降伏
(1)延暦十三年の戦い/(2)大伴弟麻呂と坂上田村麻呂/(3)蝦夷社会の内実/(4)延暦二十年の戦い/(5)アテルイの降伏
W アテルイが残したもの
(1)胆沢城・志波城の造営と城柵再編/(2)胆沢城と志波城/(3)蝦夷と城柵運営/(4)アテルイの処刑地/(5)徳政相論と征夷の終焉/(6)アテルイの死の意味/(7)蝦夷・隼人と華夷思想/エピローグ
  第U部 考古学とアテルイの世界
胆沢城・志波城・徳丹城………………………………………西野 修(元矢巾町教委)
志波・和我の集落遺跡…………………………………………村田 淳(岩手県埋文センター)
胆沢周辺の集落遺跡と墳墓……………………………………橋千晶(奥州市教委)
アテルイ関係史料 『続日本紀』『類聚三代格』『日本紀略』

 前のページにもどる