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中世武士と土器

中世武士と土器(かわらけ)



八重樫忠郎・高橋一樹編  3,000円(税別)
A5判・240頁 ISBN9978-4-86215-163-6


考古学の基礎資料である土器(かわらけ)をじっくり観察することで、中世武士の成立史と武家権力の歴史的意義に迫る。文字史料だけでは思いもつかない新たな知見を第T部で示し、裏づけとなる考古の仕事を第U部に収録。巻頭には土器の色合い・形・技法が誰でもわかるカラー写真を掲載し、一般読者の理解を助ける。


目  次


  第T部 座談 土器と中世武士論(参加者:八重樫忠郎・高橋一樹・斎木秀雄)
1章 東北・関東の土器と武士
鎌倉で頼朝期の土器が出た/土器の基本を知る/一二世紀の関東と東北
2章 荘園・公領の徴税権と土器
土器の宴がもつ役割/都下りの官人・武士と地方行政/紛争回避と序列づくり
3章 交通体系と土器の社会史
土器が出土しない意味/平泉・河越・鎌倉/交通路の重要性/土器のもつ社会性
4章 文化の読みかえと技術の伝播
土器と折敷の読みかえ/神仏も経塚も都合よく/土器の色と窯の作り方/四面庇建物と土器のセット
5章 土器が語る武士の実像
土器の変化と時代性/国をまたぐ独自のルールづくり/土器の分布を読む/土器と武士の「一揆」/西国・大宰府との比較

  第U部 関東・東北の土器
鎌倉の土器……………………………………… 飯村 均(福島県文化振興財団)
伊豆韮山と相模の土器………………………… 池谷初恵(伊豆の国市教委)
武蔵・下野の土器……………………………… 水口由紀子(埼玉県立嵐山史跡の博物館)
陸奥・出羽の土器……………………………… 井上雅孝(滝沢市埋蔵文化財センター)
東北地方の土器焼成窯………………………… 及川真紀(奥州市教委)

中世かわらけ資料と東国の武士論・権力論 高橋一樹(武蔵大学教授)

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