新刊のご案内 本の購入へ
平将門の乱と蝦夷戦争

平将門の乱と蝦夷戦争



内山俊身著  8,500円(税別)
A5判・350頁 ISBN978-4-86215-238-1


10世紀の将門の乱と8世紀の蝦夷戦争が下総国猿嶋郡(現古河市周辺)で交錯する。東北と関東、京都と関東を結ぶ物流の要として猿嶋郡を捉える本書では、将門の乱と蝦夷戦争の歴史に流通経済の権益が根深く絡みついていたことを提言する。定説に流されず、現地を知り尽くした著者が示す論点は、分離しがちな東北と関東の古代史をつなぎあわせる新たな指針となろう。研究機関・図書館必備の1冊。


目  次


序にかえて ―各章の意図と関連性

   第1部 猿嶋安倍氏について
第一章 鎮守副将軍安倍猿嶋臣墨縄の故地をめぐって ―下総国猿嶋郡衙の所在地問題から―
第二章 征夷事業における軍需物資輸送について ―東国の二大河川水系の問題から―
第三章 元慶の乱と古河・川戸台遺跡

   第2部 平将門の乱について
第四章 『将門記』に見える古代東国の物流と陸奥
      ―平将門の東国独立国家構想の背景について―
第五章 陸奥との物流から見た平将門の乱 ―蝦夷戦争を前提にして―
第六章 「女論」と桓武平氏一族 ―平将門の乱の前提を考える―
第七章 平将門の最期と坂東国家の収束過程について
      ―『大法師浄蔵伝』奥書の「安倍忠良」の検討から―
附 論 「可預天位之状」「将門書状」と坂東国家の武蔵守空位問題について

あとがき
成稿一覧


 前のページにもどる